サンプルサイズ確保のための手法
背景マッチングをおこなう際には、いくつかの課題が生じますが、それに対する解決策も存在します。
マッチング比(Matching Ratio)
マッチング比とは、治療群1人に対して対照群の患者を複数人マッチングさせる手法(例: 1対2マッチング)を指します。この方法は、治療群と対照群の1対1マッチングに比べ、全体のサンプルサイズを確保するために有効です。
数値データの近似値マッチング
年齢や検査値などの数値データ、および傾向スコアについては、ある程度の誤差範囲を許容する方法を採用することで、マッチング可能な患者数を増やすことができます。たとえば、年齢を±5歳の範囲内でマッチングするなどの設定が考えられます。
階層化マッチング
一部の変数で層を作成し、その層内でマッチングをおこなう手法です。これにより、変数の範囲内でのマッチングが可能となり、マッチングに使用するデータの情報量の損失を抑えつつ、サンプルサイズの減少も抑制することができます。たとえば、年齢を5歳刻みの階級の範囲内でマッチングするなどの設定が考えられます。
マッチングに使用する項目・共変量
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