なぜ海外の情報が必要なのか
グローバル化が進む医療業界において、製薬企業が世界で競争力を維持し、国内においても迅速かつ効果的な新薬開発または医薬品の供給及び自社製品に関する情報提供をおこなうためには、米国食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)、欧州医薬品庁(EMA:European Medicines Agency)などの海外の規制機関や世界保健機関(WHO:World Health Organization)などの国際組織の動向を常に把握し、適切に対応することが求められています。FDAや欧州のEMAで承認された新薬は、しばしば世界中の標準治療として広まり、日本でも迅速に導入することが求められます。日本企業はこれらの最新承認情報や臨床試験データをキャッチアップすることが不可欠です。
また、これらの機関が発表する新しい規制やガイドラインの変更により、薬剤の安全性や有効性に対する国際的な基準が設定されます。例えば、FDAが薬剤の安全性に関する新しい要件を定めた場合、日本でも同様の基準が導入されることが予想されるため、内資系・外資系問わず、日本の製薬企業はこれらの動向を把握しておく必要があります。

メディカルアフェアーズ(MA)部門の作成するメディカルプランは、製薬企業の戦略的活動の一環として、医薬品や医療機器が日本市場で適切に受け入れられるために欠かせない役割を果たすことが求められ、その戦略は海外の情報と齟齬のないようにする必要があります。また、MA部門がコミュニケーションをとるキーオピニオンリーダー (KOL)の医師は医療分野における専門的な知識を持ち、多くが臨床研究や学術活動に従事しているほか、治療ガイドラインや治療戦略の策定に関わることがあり、欧米のガイドラインや新しい治療法について最新の情報を把握することが不可欠となっています。さらに、医師として実診療においても海外で先に承認された医薬品や未承認薬の情報を今後の治療戦略の参考にしていることから、海外の医療情報に敏感です。そのため、メディカルサイエンスリエゾン(MSL)をはじめとするMA部門は海外の動向を注視しておくことが望ましいといえます。
ここでは、海外で発信されている医療情報及び、MAの活動の指針や提言を定めている団体の情報も含め、MA部門として把握しておきたい情報源について紹介します。
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