最新の医療情報と医師生涯教育の関係
欧米の医師は、急速に進化する医療分野で常に最新の知識を維持するために、医師向けの生涯教育(CME: Continuing Medical Education) を重要視しています。日本においては一度取得した医師免許の更新制度はありませんが、米国や欧州では医師免許の更新が義務付けられており、一定のCME単位(CME credits)を取得することが必要となっています。これにより必然的に医師は新しい治療法や臨床研究の進展、医薬品の安全性や有効性に関する最新情報を生涯教育として学び続けます。

CME単位を取得するための主要な手段の一つとして、CMEコンテンツの受講があります。例として表1で挙げたMedscape は、医療情報プラットフォームであるとともに、Accreditation Council for Continuing Medical Education (ACCME)により認定を受けている主要なCMEプログラム提供機関であり、医師向けに多様なCMEコンテンツを提供しています。各診療科の多彩なトピックを扱っており、最新の臨床試験結果、治療ガイドライン、薬剤の安全性や有効性に関する情報を動画形式の講義やケーススタディ、KOLによる解説とともにインタラクティブなクイズ形式で学習を進めながらオンラインでCME単位を取得することが可能です。こうした形式の学習は、実臨床の場面に即した知識の習得に役立ち、医師が日常的に直面する臨床上の課題に対して効果的に対応できるよう医師を支援します。米国では、州ごとの医師免許更新要件に細かな違いはありますが、CME単位が必要とされることが多いため、Medscapeのようなオンラインプラットフォームは利便性が高く、多くの医師に活用されています。
日本国内においても、製薬企業MA部門は戦略の一環として医療従事者向けのメディカルエデュケーションを実施しています。製薬企業は自社に関連する疾患領域の最新情報に精通するため、マーケティング部門のセールス活動とは独立した、科学的・中立的であるノンプロモーションの疾患啓発などの情報発信は、医師向けの生涯教育に寄与するものとして期待されます。
この記事はメール会員専用の記事です。
メール会員登録すると続きをお読みいただけます。