アンケート調査
患者/介護者および医師などの医療従事者に対してアンケート調査を実施することで定性的・定量的な情報を収集します。調査会社の有する調査パネルを介して実施されるケースや患者会などの特定の団体に調査協力を得て実施されるケースなどがあります。
アンケートでは、先行研究で検証済みとされた尺度やリサーチクエスチョンに合わせて独自に作成した質問を研究の目的に合わせて用います。患者/介護者へのアンケート調査と医師などの医療従事者へのアンケート調査を組み合わせて、疾患や治療のアンメットニーズなどについての認識のギャップを検証するといった応用も考えられます。
アンケート調査は、研究者が必要とする情報を網羅的に収集することが可能である一方で、回答者の主観に依存する、過去の状態については想起バイアスの影響がある、希少疾患では十分な回答数を得られない、といった欠点もあります。
データベース解析
レセプトデータベースまたは電子カルテデータベース、あるいはその両方を解析することで、研究対象となる疾患を有する患者が実際に受けた医療行為や臨床検査値などの情報を取得し、エビデンス創出に利用することができます。本邦においてデータベースを提供する企業・団体は複数ありますが、提供されるデータベースの規模・情報提供元・項目などが各社で異なります。それぞれ一長一短が存在するため、研究目的に合わせて適切なデータベースを選択します。データベース提供企業からローデータを購入して自社で解析を行う場合、解析環境を準備してデータクリーニングなどの集計・統計解析の前処理を行う必要があります。データベース提供企業または解析を得意とするCRO/コンサルティング企業に解析を委託することも選択肢として考えられます。
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