次世代医療基盤法とは

2024 年施行の法改正で変わること

次世代医療基盤法は施行後 5 年での見直しが規定されているため、制度をさらに使いやすくすべく、2023年5月に改正法が公布されました。この法改正では、

①仮名加工医療情報を利活用する仕組みの創設
②NDB(ナショナル・データベース)などの公的データベースとの連結解析の可能化

という2つの見直しが行われました。1内閣府 健康・医療戦略推進事務局、改正次世代医療基盤法について、内閣府、2023年、https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001166476.pdf (2024.3.1) 

①では、患者個人を識別できないように匿名加工した「匿名加工医療情報」から、患者の氏名や ID を削除するなどして個人を特定できないように加工したうえで、特異な値等の削除などは不要とする「仮名加工医療情報」を活用する制度が新たに創設されます。
②では、厚生労働省が収集するレセプトの全国データベース(NDB)などのレセプトデータと患者の電子カルテ情報を紐づけて分析することが可能になります。

これらはいずれも医療データの利活用を促進するのが狙いで、企業や研究機関にとっては、医療データがより扱いやすくなると予想されます。改正法は、2024年5月に施行される予定です。