MAにおけるKPIの現状

KPIとは

KPI(Key Performance Indicator)とは、業績を管理・評価するために設定する重要な指標のことを指します。KPIの設定にあたっては、KPIを達成することで組織の目標が達成できるか、が重要です。すなわち定点観測することで目標達成のための組織のパフォーマンスを把握し、ギャップが生まれた場合には活動を修正できる指標である必要があります。

MAにおけるKPI

メディカルアフェアーズ(MA)もまた企業の活動である以上、業績を管理・評価する必要がありますが、個人と組織を適切に評価できるKPIは確立されていないのが現状です。MAにおけるKPI設定が難しい最大の理由は、MAが営業活動から独立している必要があるため「売上」という明確な数値目標を設定できない1日本製薬工業協会、メディカルアフェアーズの活動に関する基本的考え方、日本製薬工業協会ホームページ、2019 年、https://www.jpma.or.jp/english/reports/drug_evaluation_committee/eplg5k0000000ekc-att/ma-jp_20190401.pdf、2024 年 4 月 10 日ことにあります。したがって、「活動量」を KPI に設定する事例が多いようです。

活動量を評価するKPIの例

MAの活動は多岐にわたりますが、キーオピニオンリーダー(KOL)訪問、エビデンス創出、医学・科学的情報の発信が代表例として挙げられるでしょう。それらの活動量を評価するためのKPIとしては、KOL訪問回数及びInsightの収集数、論文・学会発表数、アドバイザリーボードの開催回数などが考えられます。

活動量を評価するKPIの問題点

前述の通り、MAにおいては活動量を評価する指標をKPIとして用いられることが多いですが、KPIの定義に立ち戻ると問題があることがわかります。これらの指標では、必ずしもMAの「目標達成のための組織のパフォーマンス」を測定することができないからです。KOL訪問やエビデンス創出を始めとするMAのすべての活動は手段であり目的ではありません。次ページ以降では、MAの目的を意識したKPI設定について述べます。