製品価値最大化のためのエビデンス創出におけるMAの役割
適正使用を普及(推進)して自社製品の価値を最大化させるためには、プロダクトライフサイクルマネジメントに応じた考慮が必要であることは、「メディカルプランの目的②-製品の価値最大化とは」で述べました。医薬品は、「上市直前」の段階を経て、上市後は「成長期」「安定成熟期」「衰退期」のサイクルをたどることが一般的です(図1)。メディカルアフェアーズ(MA)はそのライフサイクルの中で、製品価値を最大化するために、適正使用に寄与するエビデンス創出と医療従事者への情報発信をおこないます。これにより、日常臨床におけるより良い診断や治療選択を可能とし、患者ベネフィットの高い医療に貢献することにつながります。

製品上市後におけるエビデンス創出活動
製品が上市されると時間の経過により、リアル・ワールド・データ(RWD: Real World Data)として実臨床での使用実態などの情報が蓄積されていきます。この蓄積されたRWDを解析してエビデンスを創出することは、製品の「成長期」においてシェアを拡大して高い売り上げピークを達成するために重要な活動となります。
例として、ある製品(製品A)の上市後のシェアの拡大を目的とした「成長期」の活動について、患者へ早期に処方されることで長期的に費用対効果(ICER)の改善が見込まれることをRWDの解析により実証することを考えます。
製品Aは、より早期に患者に処方することにより長期的に合併症の発症や死亡といったイベントの抑制が期待されていますが、RWDによるエビデンスはありませんでした。上市後ある程度の期間が経過し、RWDも十分に蓄積されたと考えられるため、データベース解析で実際に処方を受けた患者を早期処方群と非早期処方群に分けて長期イベントの発生と費用対効果を比較する研究をおこない、エビデンス創出をおこなうこととしました。
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